現在の住宅は、昔の建物とはくらべものにならないほど暖かくなりました。密閉度は高くなったのですが、「気密」を意識して造っているわけではないので、「狙った気密」ではなく、「できてしまった密閉」状態といえます。じつは、この中途半端な密閉がいちばん始末が悪いのです。この「できてしまった密閉」とは、「相当すきま面積」でいうと、三〜五d/平方メートル程度の住宅です。現在の新築住宅の多くは、この程度の気密になっています。2×4住宅や、一部のパネル工法では、これ以下の数値を示す気密度の住宅もあります。この程度の気密度の住宅でも、自然換気回数は一時間に一〜二回はありますから、空気が入れ替わっていないわけではないのです。しかし、それらがすべて換気の役割を果たしていないところに問題があります。間取りが入り組んだ現在の住宅で、省エネルギーと両立させながら、家のどの部分にも良好な換気を確保するのは、意外にむずかしいのです。
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